ローリー日本語補習学校 40周年記念誌
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消毒清掃なども先⽅に実施していただけることとなり、⾦銭⾯での懸念点もクリアできたのは⼤きかったですね。そして、3点⽬は地域社会の動向ですね。借⽤校でも⽣徒たちは普通に校舎を歩き回っており、地域社会は安全対策を講じつつ普通の⽣活を取り戻そうとしていたことにも後押しされました。開始時期を決めてからデルタ株が蔓延し、感染が再拡⼤し、再延期も頭をちらつきました。が、秋⼝の再開を逃し冬に突⼊すると春まで対⾯授業が開始できないと考え、感染対策をこれでもかとばかりに厳しくし、予定通り9⽉に再開をしました。とても難しい状況でしたが、ガイドラインの作成、対⾯授業開始にあたっての詳細な計画の⽴案、実務的な運⽤のつめと準備まで、常に運営委員の仲間や理事の皆さんに助けられました。本当に感謝しています。そして、対⾯授業の再開司会私も理事として決断の輪にいましたが、難しい判断でしたね。対⾯授業を無事開始しましたが、やはり初めてみたら、⾊々苦労はありましたか?上江洲ただでさえ先⽣の少ない補習校で対⾯授業に協⼒をいただける先⽣を確保することは⾄難の技でした。先⽣⽅にもそれぞれご事情がありますから。ですが当時、3年⽬を迎えた坂⽥校⻑先⽣のネットワークに本当に助けられ、何とか全学級で対⾯授業を始めることができました。また、隔離・登校不可の判断は⼀筋縄ではいかなかったですね。ガイドラインは作りましたが、刻々と変わる状況をにらみつつ、事例ごとに最終判断を求められるのが本当に⼤変でした。2週間の登校停⽌をお願いしないといけないこともあり、現地校より厳しい安全基準で運営していたので、保護者の理解を求めるのも⼤変でした。熱意のある保護者の⽅が多いですから。あそこまで厳しくしてよかったのかは正直今でもわかりません。⽊⼾安全に気づかう保護者の⽴場から⾒て上江洲さんの代は感染症の専⾨家の⽅がいらっしゃったので、安⼼感がありました。結果としてクラスターが発⽣することもなく、安全に学校を運営することができたのだから、判断は正しかったと私は思います。

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